欧州KOFプレイヤー・インタビュー:TSS Paladin

今週最後の更新は,TSS Atma氏砂のDavid氏に引き続き,StunfestでのKOF14招待トーナメントTOP8のTSS Paladin氏へのインタビューです.

京,庵,レオナを駆って当日招待枠から本戦に出場したTSS Paladin氏はKOF14のシステムをどう捉えていたのか.欧州プレイヤーインタビューの第3弾です.

food_tacos

(※タコス画像出典:『いらすとや』(http://www.irasutoya.com/2014/02/blog-post_7045.html))

元記事:King of Fighters Player Spotlight: TSS Paladin

http://www.readersgambit.com/king-fighters-player-spotlight-tss-paladin/#more-3828

(前略)

Michael “TSS Paladin”はスコットランドの格闘ゲームシーンで何年も前から活躍している.彼はストリートファイター4のような著名なゲームから,アカツキ電光戦記のような「マイナー」なゲームまで全てプレイしてきた.何年もの間,Michaelは毎月のトーナメントで上位に位置し,毎年Hypespotting*1でも遠征勢を抑えて高い順位を占めた.彼は招待トーナメントには当初事前招待されていなかったにもかかわらず,最長連勝をすることでその席を射止めた.実力が見合っていることを証明したのだ.しかし,すべての(欧州の?)KOFプレイヤーにとって最も重要な業績は,彼がTSS Atmaと友人関係にあることであろう.

(*1:スコットランドで行われている格闘ゲームのイベント)

Q. トーナメントの当日枠獲得おめでとうございます!獲得まで何連勝ぐらいしたんですか?

A. ありがとう!正確な数字は覚えていないけれど,大体7か8連勝かな?当日予選は2ライフで対戦を続けるシステム*2で,僕の前のプレイヤーが,彼も当日枠を獲得したんだけど,結構な数のプレイヤーを負かしていたんだ.僕の番になったとき,残りのプレイヤーは既に敗退しているかその場からいなくなっていて,僕の連勝はプレイヤーがいなくなって途切れてしまったんだ.

(*2:おそらく,対戦を続けて2ライフ失ったものから抜けていき,最後に残った数名が当日枠を獲得する仕組み)

Q. 出場が決まった後,組み合わせの中で野試合を偵察した相手はいますか?

A. 招待制だったから,とても厳しいトーナメントであることはわかっていたよ.中にはシャオハイやフリオネルのような明らかにヘビー級KOFプレイヤーもいたけれど,それ以外のプレイヤーもトップ級のプレイヤーで,過去にKOFで国際的な成功を果たしてきた人たちばかりだ.そのため,僕は特定のプレイヤーに照準を定めることはしなかった.どのプレイヤーも僕を負かすポテンシャルを持っていたし,毎ゲームそう思いながら試合に臨んでいた.参加者の多くとは,去年のKOF13のトーナメントで戦っていて,彼らの戦い方を知ってもいたし.

Q. あなたにとって,際立って印象に残ったシーンはありますか?

A. トーナメントを通して並々ならぬ経験だったよ.通常の大会と違って,上手いプレイヤーたちでさえプレイを学習している段階だったし,新しいシステムの中でなにが有効なのか誰もよく理解していなかった.異なるプレイヤーたちがそれぞれ新しいシステムを利用していく様子を見るのは面白かった.このことは新しいプレイヤーに対峙しているときの感覚と似ていた.彼らが使用するキャラとの対戦には慣れているにもかかわらず,相手が何をしてくるのか予想できない感覚だ.個人的なハイライトはPiccoloと対戦した僕の最終試合だ.僕はレオナを使って防御的なプレイスタイルに頼っていて,それに対して多くのプレイヤーが悪戦苦闘していた.レオナの発動時の,優秀になった対空と間合い管理の犠牲となっていったんだ.でも,Piccoloは全く異なるアプローチでレオナに対策してきた.舞の遠距離をキープする性能を利用して,レオナの発動時の選択肢に対応してきたのだ.このPiccoloの対応に対して,僕は何の選択肢も戦略も持ち合わせていなかった.僕はその場で順応することも対応することもできず,結果は負けてしまった.このようなトーナメントにおいては,いつも以上に対応能力を持っていることが大切だった.何が起きるかなんて完全にわかるはずがないからだ.

Q. KOF14の試作機を体験してみていかがでしたか?24キャラ版でもKOF13よりも好きですか?

A. 僕はKOF14を本当に堪能したよ.これを週末中プレイすることは,Stunfestまで一人旅をする価値があった.個人的にはKOF13よりも好きだ.KOF14では通常技の機能が全体的に再調整されていて,立ち回りがより面白くなると感じた.ジャンプは全体的に反応しやすくなっているし,多くのキャラがKOF12以降失っていた通常技を取りもどしている.リョウの遠Aやロバートの6Aみたいなものをね.

Q. 「Tss Atmaの友人」であることについてどう感じていますか?友人関係は報われていますか?*3

A. このことはTSS HQ内でも大きな摩擦になっていた.僕は最悪なところは回避できたが,AER(プレイヤー名)は二年連続で同じことを言われていた.彼は2015年のStunfestではAtma本人と間違われていたが,今年は「Atmaの兄弟」と周りに認識されていたよ.彼がどうやって対処するのかはわからない.

(*3:私の英語力がつたないのと,プレイヤー個人の関係および,内輪ネタの事実関係を知らないので極力直訳で対処したが,ネタの意味がよくわからない.おそらく本当のAtma氏との関係と,友人関係にあるAER氏がAtma氏に似ていること,その2つに関連してなにかアクシデントが起きたか,あるいはそれをいじった質問だと考えられる.)

Q. あなたはKOFのストーリーにおいてベビーフェイスなキャラをゲームでも選びますが,KOF14ではキャラ選びは変わりますか?

A. いいえ.

Q. どのキャラか,今のチームから入れ替えようと思っているキャラはいますか?

A. 何人かのキャラには注目している.タン・フー・ルーはとても面白そうで,スタンフェストで少し触った限りでは強そうに見えた.僕はキムの師匠(我々のコミュニティでは「DSP(プレイヤー名)」と呼ばれている*4)も試そうと思っている.また,キングとリョウもかなり試してみるつもりだ.真吾がいないことに大層がっかりしている.彼がいれば庵を使うことはなかっただろう*5.

(*4:おそらく,ガンイル(キムの師匠)の風体がDSPというプレイヤーに似ているのだろう.

*5:原文は”booted out”で直訳すると「彼がいれば庵が打ち負かされていた」となる.が,チームメンバー争いおよび,”booted off”的な意味合いもこめて以上のように訳した.)

Q. あなたはいつもKOFのサウンド・BGMを褒めてきましたが,現在の音楽に対する評価はどのようなものですか?そして,お気に入りの音楽やテーマ曲はありますか?

A. とても良いよ.いまのところKOFのBGMのなかでも最高のもののひとつだ.もちろんスコットランドのコミュニティでは反論もあるし,なにも感じていないプレイヤーも少数知っている.僕のお気に入りはおそらく,新しい庵チームのテーマだ.庵チームはいつもいい楽曲だし,14でもそれは続いている.他のチームのテーマ曲も楽しみにしているよ.

Q. KOF14の新しいMAX発動に関する印象はどのようなものですか?あなたは以前,コマンド投げの持続重ねに対して発動して投げ無敵時間を加えるテクニックについて議論していましたが,そのようなテクニックは見つけられましたか?

A. KOF13の発動やEX必殺技の代わりとしてはいい代わりだと思う.どちらもKOF13では強力だったが,KOF14の発動はちょうどよい中間点だと思う.HD発動の持つコンボの可能性やEX必殺技の選択肢などの楽しさを残しつつ,KOF13ほど強力でも,簡単に使えるようにもしているわけではないからだ.

僕はMAX発動の使い方がどれだけ進歩するか楽しみにしている.それぞれのプレイヤーが全く異なるアプローチをしていることに気づいたからだ.多くの防御的なプレイをするプレイヤーは生発動を好み,EX必殺技を用いて立ち回りのコントロール力を上げ,選択肢を増やすことができる.一方で他のプレイヤーは,ガードされてもクイック発動すれば安全な事を利用して,安全な牽制からフルコンボにつなぐ目的で主に使われていた.後から考えてみると,後者の使い方がより効果的な選択肢となっており,見ている限り招待トーナメントのトップ4選手は後者を選びがちだった.とはいえ,開発途中のゲームであるし,新しいベータ版では変化があるだろうから,最終的にどうなるかまだ誰にもわからないよ.

Q. 他にインタビューしたプレイヤーはKOF14で遠征する大きな意欲を見せていましたが,あなたも同様の考えを持っていますか?そしてどこを訪れたいですか?

A. グラスゴーのコミュニティに共通する感覚として,上手くなるためには出来る限り遠征してトーナメントの経験を得ることがある.なので,僕もその考えの通りにするよ.今のところせめてNECやモロッコには遠征したいと思っている.Stunfestはいつも参加しがいのあるイベントで,比較的安価の旅行になる.そのためフランスには遠征しようかと思っている.ともあれ,イギリス以外の地域に限定しているわけではない.将来的にはイギリスのKOF14のトーナメントに参加するつもりだ.

Q. あなたはKOF14が新規プレイヤーに響くと思いますか?

A. そう思う.KOF13よりも参戦するのは明らかに簡単だ.僕が思うに,KOF13にいた新規プレイヤーの多くはHDコンボのヒット確認やコンボそのものの実行と,それをやりながら同時にKOF特有の「基礎」を学ばねばならなかった.プレイヤーはしっかりしたプレッシャーと対空を駆使したゲームを学ぶことができるが,結局水泡に帰する.何故なら,HDコンボが(*できるかどうかという問題も含めて)あるからだ.また,守りながらの勝利についても同様だ.しかしながらKOF14では,コンボはとてもシンプルだし,ラッシュコンボがそれにさえ苦戦するプレイヤーのためにある.このことは非常に基本的な試合運びを行う新規プレイヤーにとっては喜ばしいことになると期待している.Atmaもよく言及していることだけど,伝統的に新規プレイヤーにとっては対応が難しかった多くの攻撃が

,例えば庵の『タコス*6』によるめくりなどは,KOF14では効果が薄くなっており,新規プレイヤーの助けになるだろう.ともあれ,KOF14はKOFシリーズをやってみたい人なら誰であってもおすすめできるだろう.

(*6:庵の「百合折り」のこと.百合折りの足を伸ばしたポーズがメキシコ料理のタコスに似ているからとされる.

参考画像:

Iori_taco

引用元:https://www.youtube.com/watch?v=Qq8IFVjmXgA#t=7m33s)

Q. KOFは高いレベルの実行力(操作テク)が求められますが,ラッシュコンボはそのことを緩和してくれますか?

A. ええ.このシステムは近年の格闘ゲームで物議をかもすものであるが,現時点でKOF14に実装されたものは問題ないと僕は思う.ラッシュコンボは「本当のコンボ」よりも非常に低いダメージだし,ゲージ増加量も低いが,カジュアルプレイヤーや新規のプレイヤー,すなわち操作テクをマスター仕切るまでにKOFの基礎を学ぼうとしてKOF14を遊ぶプレイヤー,双方にとって良いツールになると思っている.そうは言っておきながら,「本当のコンボ」も格闘ゲームの経験者にとっては特別難しいことはないのだけれどね.


以上,スコットランドのTSS Paladin氏へのインタビュー記事になります.

このインタビューの肝としては,まずは戦略的な相性の話でしょうか.

レオナと舞の例のように,遠距離で相手をコントロールするキャラによって接近するキャラを倒し続けたというところ,一方で砲台プレイに負けてしまったところです.もちろん,Paladin氏本人の対応力,ゲームへの不慣れや,レオナと舞の個別のキャラ相性もあったのでしょうが,「中遠距離キャラ」「近距離キャラ」「弾キャラ」の区分で相性を見ると非常に示唆的です.特にゲームスピードが変わり,対空がしやすくなったことなどの影響もあってよりはっきりと戦略的な相性が出る可能性もあります.一方で,ゲージさえ持っていれば相性なんてどうにでもなる,という側面も考えられるかもしれません.

ともあれ,非常に面白い着眼点だと思います.

また,それに関連して,生発動とクイック発動との使い方についても触れられています.実際,キャラの中には(始動技の確認難易度,あるいは発動後キャンセル可能な技等の兼ね合いもあって)クイック発動に向いていなさそうなキャラもいますし,EX必殺技を何発出すのか,という点でも関係してくる問題であります(クイック発動するとタイマーゲージが半分からスタートするので).本文でも触れられている通り,多くの場合ではクイック発動できるなら,コンボ火力的なことを考えてもクイック発動した方が良いのかもしれません.

しかし,一方でアドバンスキャンセル(ノーマル超必殺技→MAX超必殺技の3ゲージキャンセル)の存在を考えると発動のあり方も変化してくるかもしれません.何故なら,発動中は強制的にMAX超必殺技になってしまいアドバンスキャンセルは行えないからです.もちろん,同じ3ゲージでもクイック発動→クライマックス超必殺技で火力が出るならそれでも構わないでしょう.しかし,そうでないキャラはアドバンスキャンセルという手段もあるので,発動の戦略性が変わる可能性があります.そうでない可能性も充分あります.その点ではPaladin氏の言うように将来的なアプローチの発展に期待したいところです.

そして,やはり触れねばならないところは”Taco”(タコス)でしょう.百合折りがまさかこんなかわいい呼ばれ方をしていたとは….我々もクラークのスーパーアルゼンチンバックブリーカーを「\(^o^)/」と呼んでみたり,大門の驚天動地を「YUKUZO…」と呼んだり,技名をニックネームで呼ぶことは万国共通でしょうが,しかし…まさか….

来週は,アメリカのWednesday Night Fighrで36キャラ版のKOF14に触ったプレイヤーのキャラ分析を前後半に分けて,そして欧州(?)プレイヤー・インタビューのおそらく大トリを務めるFrionel氏へのインタビューを掲載します.

今週は主催者招待チームのトレイラーも発表されましたし(ミアンかわいい),週末もCEO2016 があります.また新情報が出てくることを期待しております.

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