Atma氏によるKOFアプローチ論・「KOFで大切なこと」

今回は以前記事にもしたTSS Atma氏による,初級者および中級者に向けてのアドバイス記事を翻訳しました。

内容としては,テクニックの話よりもゲームに対するアプローチや姿勢の話なので初級者というより中級者向けなのですが,良くまとまっていたので掲載させてもらいます。

元記事:What is Important in KoF

私が考える「いいKOFプレイヤーになるには」という核心を覗くに当たって,いい解説者になれれば,と思う。結論から言えば,これらはすべて個人の意見であるが,KOFと多くの格闘ゲームに対する私のアプローチをしっかりと押さえたものだ。この記事は初心者向けであるというわけではないが,ある格闘ゲームを理解していて,よくプレイできているにも関わらず,別の格闘ゲームには簡単に移れない人に向けて役立つ記事となるだろう。

私のアプローチに対する姿勢,ゲームに向けてのアプローチと同様に,それらに対する姿勢についても書くつもりだ。その姿勢こそが多くのプレイヤーがつまずく要因の一つである,と私は感じるからだ。あなた自身の思考について考える必要が,ゲームを手にする前はもちろん,ゲームをプレイし始めた後にも出てくるだろう。私は格闘ゲームにおける「操作精度(およびコンボ精度)」や「気づき」に関わるミスや問題に対して全くいらつかない。この思考についてはまた別の機会に触れようと考えているが,少なくともこの記事は私のKOFに対する思考はカバーできている自信がある。そして,その思考は全てのゲームに対して私がどうアプローチするのかに根ざしたものである。

最初に断っておくと,私はとてもテクニカルなプレイヤーであり,私の意見もそのスタイルに強く偏ったものである。それでも,KOFのシステムは自由度が高いので,以降の記事でKOFに対するアプローチをたくさん知ることができるだろう。ただ,私自身がやらないアプローチについてはうまく説明はできない。時間がたてばトッププレイヤーたちからの情報と照らし合わせ,ゲームに対する考え方を公開することもあるが,少なくとも現段階では私自身の考えにもとづいて執筆している。

操作精度

最初に触れたいのは操作精度についてである。私の意見では,どの格闘ゲームにおいても高い操作精度は非常に重要だ。もしあなたがしたいことを99%の成功率で出来ないのであったら,実際に99%の精度になるように練習するべきだ。単にトレーニングモードだけでなく,実際の対戦の中でも練習するべきだ。CPU戦であっても構わない。とにかく「やりたいことをやれるようになる」ことが重要なのだ。これが出来ていないKOFプレイヤーを多く見てきた。また,私にとってはKOFのコンボは簡単で,それはKOFから格闘ゲームをはじめた友人にとってもそのとおりだ。一方で私には何年もKOFをプレイしている友人がいたが,彼にとっては「目押しコンボ」が要求されるストリートファイター4は世界一難しいものだった。全ての操作精度が練習の賜物であることを理解して欲しい。誰だってスト4を始めた当初,シビアな目押しコンボは決められなかったはずだ。BBやGG,メルブラのようなAnime・ゲーム*1を始めた当初,空中ダッシュや微ダッシュを含めたコンボは出来なかったはずだ。練習して精度を上げるには時間が必要となる。操作精度は一夜にしてたちまち上がるようなものではない。しかし,一方で難しすぎる操作テクニックというものはない。単にそれらが他のものと違いすぎるだけなのだ*2。

(*1:「Anime・ゲーム」あるいは「アニメ・ゲーム」は日本を代表する漫画およびアニメ作品である『ドラゴンボール』の舞空術のように空を飛べる,「空中ダッシュ」や空中起動に近い動きを持つゲーム全般のことを指す。また,それらの多くがアニメ調のデザインでゲームが作られていることもあり,空中ダッシュがあまりないゲームでもアニメ調のグラフィックなら「アニメ・ゲーム」と呼ばれることがある。

*2:「できないのは慣れと意識の問題なので,練習を重ねさえすれば習得できないテクニックはほとんどない」という意味を含む表現。)

このことは,小中ジャンプや,超必殺技,キャンセル,コンボ,そして画面の歩き方やダッシュの仕方にも及ぶ。操作精度は格闘ゲームの全てであり,もし自分がやりたいことを出来ないようならば,やらねばならないことはただ練習するのみだ。もし何か難しい操作があるようならば,それが難しくなくなるまで練習することだ。もちろん,異なる物事の習得にはかかる時間も異なるので,ある人はキャラを動かして立ち回りを維持するのに苦戦する一方でコンボは簡単に覚えたりするし,まったく逆の人だっている。私のアプローチは,「操作精度の向上は自分自身で上げられる」ことを忘れないことである。私は大抵のことができるようになるまで,とにかくやり抜くようにしている。そして常に挑戦することと,冷静でいることを忘れないようにする。パニックに陥ったとき,あなたの操作精度は本来のようには行かない。そしていつも,「自分はできるのだ」という自信を持つことだ。さもないと以前出来ていたことも失敗するようになってしまう。このことについて言語化するのは難しいし,私の経験を元にしても言葉にはしづらい。私が言えることは,ただ冷静で自信を持ち続けることが大切だということだ。

ゲーム・ロジック

操作精度の次に最も大切なのはゲームのロジックそのものだ。より詳細なKOFのゲーム・ロジックに関する記事は次の週に投稿するつもりだ。ゲーム・ロジックとはゲーム・システムからコンボの仕組みまで,ゲームのプレイの方向性全般のことを示す。これら裏側のことを勉強することは成長する上で非常に重要だ。最初からゲーム・ロジックに取り掛かることはできても,一瞥しただけでシステムの全貌を解読することなどできない。ゲームにはたくさんの仕組みがあり,それぞれがシンプルなものであっても,プレイヤーがそのシステムにどう対処し,また,システム同士がどう融合しているのかがゲームを面白くしているのだ。私が新しいゲームを学ぶときのアプローチは,どうやってシステムを逸脱するか,相手が同様に逸脱しようとする行動をどうやって可能な限り止めるか,を考えることにある。そしてKOFにおいては最も重要なことである。もし,あなたが対戦相手の前後転を咎められないなら,負けてしまうだろう。もし対戦相手の小中ジャンプを防げないとしたら,相手のダッシュを止められないとしたら,相手の飛び道具を出すのを止められないとしたら,同じく負けてしまうだろう。

ゲーム・ロジックはKOFにおけるあなたの攻守の行動をつくり,あるいは壊す。しかしながら,ゲーム・ロジックを学ぶことにひとつアドバンテージがあるとすれば,あなたが相手の選択肢をつぶす行動を覚えれば,なぜ相手も自分にそうしないのか理解することができる。システムにどう対処するか着目することは,単に自分が使用できるだけでなく,同時に学ぶチャンスなのだ。もちろんキャラクター毎で学ばねばならないことはあるものの,それらは経験や練習に時間を費やせばカバーできる。もし,ある選択肢が自分に対して強力だと思ったなら,次にやられる機会をじっくり観察するべきだ。多くの初級者は前後転したがるし,それはいい選択肢になり得るが,彼らの多くが理解しない莫大なリスクを秘めている。もし前後転が咎められ始めると,イライラが入り込む。そしてゲームはメチャメチャになり,彼らは負け,二度とKOFをプレイしなくなるだろう。もし,あなた自身が前後転することが自分でリスクを負っていることを理解できるなら,試合においてなぜ前後転がうまく行かないのか理解することができる。覚えておいて欲しいのは,何か強い行動があってあなたしかそれをやっていない場合,それには理由があり,その理由がチャンスにもなる。常にトレーニングモードを使って自分で試し,検討し,試行が出尽くしたなら,「どうしてそうなるのか」考え,その知識で以ってゲームを進めていくのだ。

一般的に,KOFにおけるゲーム・ロジックは不利な結果が常に付きまとう*3。

(*3:以下の内容は必ずしも全てのKOFには該当しない場合があります。)

・飛び道具を打ってガードされることはケズリダメージを与えるものの,自分より多くのゲージも相手に与えてしまう。

・相手に向かってダッシュで走り込むことは素早くプレッシャーをかけ直すことにつながるものの,ダッシュしているとすぐにガードできない。

・ジャンプはこのゲームの多くの飛び道具や通常技,必殺技を避けることができるが,飛んでしまうとガードができない。また,拾われ方によってはやっかいな着地攻めを受けてしまう。

・受け身はより早く起き上がれるが,起き上がりの投げ無敵時間を失うし,後転することで陣地を失ってしまう。

・前後転は打撃と飛び道具に対する無敵を与え,投げられはするものの,相手が投げられない状態から前転すれば投げ無敵は取り除かれない。しかし,前後転は動作の終わりにはどの攻撃でも喰らってしまうし,もしあなたが不注意ならフルコンボ喰らってお仕置きされてしまうだろう。

これらは例として挙げたものであるが,覚えておいてほしいのは,全ての選択肢にはリスクがあり,止められない選択肢など無いということだ。状況によってはリスク・リターンが変化することもあるし,あなたも出来る限り望ましい結果を求めることだろう。常に覚えておいて欲しいが,例えあなたの持ちうる最強の選択肢であっても,それしかやらないのであれば弱い選択肢となってしまうということだ。出来る限り多様な選択肢を持ち,相手の立場に立ってゲームを見よう。ゲーム・ロジックは近距離のプレッシャーにも立ち回りの双方に適用され,どちらのプレイヤーにも適用される。そのため,どのようにアプローチするかを理解することはKOFの強豪になるための第一歩になるだろう。個人的には本当にコアのゲーム・システムそのものを理解することと,それがゲーム・ロジックにどう影響しているのか理解することまでは求めない。

次はコンボのシステムについてだ。KOFのコンボのシステムはとてもシンプルな法則に則っているもので,難しく見えるところも時が経つに連れてそれが複雑化してきただけだ。ここからはKOFXIVを主眼において話を進めて行こう。KOFXIVのプレイヤーを意識してこの記事を最初の記事にしているのだから。KOFXIVにおいて,私は以下のルールを頭にとどめてキャラを調べている。

1. 多くのキャラクターは強攻撃から特殊技にキャンセルしてヒット確認をしてコンボに繋ぐ。

2. 弱攻撃から特殊技にキャンセルするのは一般的であるが,時には必殺技にキャンセルする方がいい場合もある。

3. 別々のコンボにおいて同じ行動に差し掛かった場合,一般的には以降のルートも変わらない。

私はこれらのルールを意識することで素早くコンボを把握している。全てのキャラクターのコンボは始動から最後まで同じような法則にのっとっていることを意識しさえすれば,新しいキャラクターを練習するときにも簡単になるはずだ。一度キャラクターのコンボパーツを覚えればコンボのロジックとタイミングを理解することは簡単である。難しいのはそのキャラクターをどうやってゲーム内でプレイするかということだ。KOFでは技によってヒットストップやキャンセル猶予が異なる場合があるが,それは法則通りではない例外だ。キャンセルタイミングはキャラに関わらず一定の場合が多い。このことは,京の近Cから特殊技にキャンセルするのと,庵の近Cから特殊技にキャンセルするのとではタイミングが変わらないことを示す。しゃがみAからそれぞれつながる特殊技や必殺技につなぐときも同様だ。一般的には新規プレイヤーはここでゲームから脱落しがちになる。

KOFXIVで最も新しくできたルールはMAX発動で,KOFXIIIのHD発動と同様に機能するが,それより頻繁に見ることができる。私はMAX発動をキャンセル後自動的にダッシュしてまたコンボの始動技を仕掛けることができる,そういうものだと単純化した。MAX発動は一見すると複雑なように見えるが,基本的にはそういうシンプルな働きのものだ。相手に接近することが出来,再び近Cから攻め直す事が出来て,EX必殺技によるオプションが多少増える程度である。一番いいのはMAX発動について難しく考えすぎず,当たったところからコンボすればいい,と考えることだ。

ともあれ,以上のようなことを自分自身で理解することが大切である。動画を見るのも悪くはないが,所詮は猿真似にしかならない。もし,あなたが何故ある行動をするのか,あるいは何故その行動がうまくいくのか理解していないのなら,自分オリジナルのプレイや調べ物の成果を伸ばすことも作り出すことも出来ない。動画を見れば確かに3キャラ分のコンボを知ることはできるだろう。でももし新しいキャラクターに触ろうと思ったとき,再び動画を見るはめになる。自身で理解し,学ぶことで,物事がどうやって働くのか頭のなかにリファレンスを得ることができる。このことは特に,立ち回りやゲーム・システムを理解するときに役に立つ。

KOFではゲーム・ロジックが重要であり,そのためトッププレイヤーたちはいわゆる「キャラを立たせる*4」ことができるのだと考えている。プレイするキャラクターよりもゲームのコアを理解することが非常に重要なのである。これはキャラ差が関係ないと言いたいわけではないし,一部のキャラは他ほど強くはない。それはそれで事実だ。しかし,キャラクターを次々と切り替えるのはさほど難しいことではない。なぜなら,どうやってゲームをプレイするかという根本的な考え方こそ,多くのキャラを活躍させることができる考え方になるからである。対戦相手がシステムを利用した時のお仕置きの仕方,あるいはコンボのやり方はどのキャラでも大体同じである。そのため1キャラさえマスターすることができれば,残るキャラは簡単になるし,相対的にマスターするのにかかる時間は少なくなる。

(*4:一般的には最上位でないキャラや特殊なタイプのキャラクターを使っても強いことを示すと考えられる。)

私の考える,KOFの新規プレイヤーがあきらめてしまう最大の壁は,対戦相手がゲームのロジックについてより多くの知識を持っており,それが巨大な格差となって降りかかることである。実際にその差を埋めていくことには思っているほど時間はかからないのだが,多くのプレイヤーは自分よりも格上のプレイヤーにボコボコにされるとやる気を削がれてしまう。そしてそれはKOFではよく起きやすいことなのだ。ゲーム・システムを詳細に理解することは簡単ではないし,より強いプレイヤーから1ゲームでさえ取ることはほぼ不可能に近い。これはより強いプレイヤーがラウンドを取ることで体力を回復することが出来,しかもよりラウンドが早く終わればより多く回復するからでもある。このことによって多少対戦相手に殴られたとしても,より強い側のプレイヤーが先鋒のキャラクターで勝ち続けることが出来る。

これらのギャップは理解が不足しているから起こる。プレイヤーは自分たちのやるコンボなどに気を良くするが,真にゲームを理解しているプレイヤーと対峙すると,コンボの出来などに関わらず他のプレイヤーと同様に処理されてしまう。このことが私が動画を出来る限り見るのを避ける理由でもある。ハイレベルなプレイを見て,彼らがやっていることを真似することに価値はあるが,あなたが理解しなければ意味がない。まずはハイレベルなプレイの意味を理解しようとせねばならないし,もし理解できるようになり,それが良いと思うのならプレイに取り入れればいい。頼れるのはゲーム内での自分のスキルと思考であって,理解できていない他人の行動ではない。いつかハイレベルなプレイヤーと対戦することもあるだろうが,彼らは自身の行動を理解しているため,あなたの行動もわかっているし,その行動のあなた自身も知らない弱点も相手は知っていることだろう。

さて,もっと言いたいこともあるがこのあたりにしておく。以上のことを述べたのは,色々なことを質問され,個別に答えるのは難しいからだ。私は自身をテクニカルなプレイヤーだと感じているので,これらのアプローチは私にとってはベストであり,全ての要素を自分で理解することで物事を成り立たせている。ここからなにか得るものがあれば幸いである。私はライターではないので,この記事が少々とっ散らかっているのはわかっているし,文法もおかしいが,少なくとも理解してもらえるだろう,と心配はしていない。将来的には私が自身でどのように物事をつなぐのか書けるようにしたい。それがアプローチするときの最初の段階での考え方であるからだ。ただ,それが最初の段階以外でもそうなのか,それについてはわからない。

このような長い文章を読んでくれてありがとう。ご意見も質問も大歓迎だ。Twitterで@TSSAtmaを調べればコンタクトしてもらえる。これに関することなら,ダイレクトメッセージでもOKだ。


いかがでしたでしょうか。

以下に簡単に内容をまとめます。

KOFプレイヤーとしてAtma氏が意識していることは以下の2つです。

1.操作精度の向上

2.ゲーム・ロジックへの理解

それぞれの詳細を箇条書きにすると,

操作精度:

・とにかく練習すること。一人でも対戦していても練習できる

・難しいものも慣れの問題なのでとにかく練習

・すぐに上がるものではないので,焦らず練習

・冷静に,自信を持つことが大事

ゲーム・ロジック:

・ゲーム・ロジックを理解することでゲームの方針が立つ

・KOFはゲーム・ロジックが強いゲーム。ロジックを理解すると相手の行動も理解・対処できる

・自分のうまくいかない行動を見直すのもチャンス

・一度ロジックを理解するとキャラを変えても適用できる。省エネ

・自分で試し,理解することが何よりも大事

というようになっております。

Atma氏もテクニカルプレーヤーを自負しているので多少とっつきづらく見えることもあるかもしれませんが,基本的には大切なことが書かれています。

ゲーム・ロジックは多少難しいところはあるものの,ゲームの仕様そしてセオリーの把握と考えればわかりやすいかもしれません。

私自身もそうですが,これからうまくなっていこう,と考えているプレイヤーさんの一助になれば幸いです。

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