毎年ラスベガスで開かれる,いまや世界最大規模のオープントーナメント「Evolution」.

そのEVOの会場でKOF XIV開発スタッフが受けたインタビューが記事になっています.

SNKの復活が彼らにとって意味するものとは?

元記事:King of Fighters team wants to bring back Samurai Shodown, World Heroes and more―SNK’s “rebirth” could mean the return of more classic IP (2016年7月15日掲載)

(http://www.polygon.com/2016/7/15/12204626/king-of-fighters-team-new-samurai-shodown-world-heroes-metal-slug-snk)

 ※画像は翻訳元の記事より転載

KOF開発チームはSNKの休止状態のシリーズ,『サムライスピリッツ』や『メタルスラッグ』,『怒』のようなシリーズを,『KOF XIV』に関する仕事が一段落したら再び制作したい,と本日EVOにおけるインタビューでPolygon(*掲載サイト)に伝えてきた.

『KOF XIV』は開発チームにとって,ちょっとした新しいスタートのようなものだ.SNKの21年目の格闘ゲームシリーズの最新タイトルは,新世代のプラットフォーム,すなわちPS4や3Dのキャラクターグラフィックスへの回帰によるゲームの第一弾である.

SNK自身も会社としての生まれ変わりを経験している.今年のはじめに会社のロゴを変更し,SNKの基本に立ち返るアプローチの一環として,「プレイモア」の名を外した.SNKは昔のスローガンを取り戻しさえしている.「The future is now」を.

私はEVOにてSNK社を代表してKOFチーム(プロデューサー:小田泰之氏,デザイナー:おぐらえいすけ氏,ゲームデザイナー:渡邉勇仁氏,リードゲームデザイナー:石澤英敏氏)に,SNKの復活が彼らにとって何を意味するか訊いた.

彼らは共通の答えを持っていた.SNKのかつての版権作品を復活させ,新しい作品をリリースしたいのだ,と.

「我々は新たなIP(*知的財産*1)をつくりたい」

 (*1:IP=知的財産のことであるが,この場合は「シリーズ作品(とそれに関する知的財産)」というニュアンスを以って訳した.)

「将来的には,『サムライスピリッツ』や『メタルスラッグ』のようなIPを復活させて手がけたいですね」そう,石澤氏は通訳者に伝えた.「そして単に過去のIPを復活させるだけでなく,新しいIPをつくりだしたい」

石澤氏は古くからのSNKファンであり,CAPCOMを退社してでも,そのかつてのライバルであったSNKに先日入社した.実際に,彼は格闘ゲームファンに「Neo_G」というニックネームで知られている.

「私は新しい『サムライスピリッツ』をつくりたいです」渡邉氏はそう付け加えた.「そのときは石澤と一緒につくりたいです.そして,小田さん(*原文は”Oda-san”)の指揮のもとで新しい『餓狼』もつくりたい.私は彼らに身を任せる覚悟です」

「私もまったく新しいIPを手がけたいですね」

おぐら氏も同僚の願望を繰り返した.「(KOFを除いた)残りのタイトルは長らく沈黙したままなのです」おぐら氏は『怒』や『ワールドヒーローズ』のようなシリーズを復活させ,さらにより洗練されたゲームに“ブラッシュアップ”したいとも語った.

小田氏,CAPCOMの『ストリートファイター4』を制作したディンプスで以前働いていた小田氏は,チームメンバーの意見に同意した.小田氏はSNKの過去のゲームシリーズの復活について詳細な話を進めたいと語った.そして彼は冗談めかしてこうも言った.日本のゲームセンターにおいてSNKの存在感も再び復活させたい,と.

SNKの次回作,『KOF XIV』は今年8月にPS4にて発売される.北米ではAtlusが担当することになる.


EVOのKOF XIVのサイドトーナメントまで仮眠を取ろうとして,寝付けなかったので突貫で訳しました.

KOF XIVの後には,SNKの過去作が復活,および磨きをかけて戻ってこさせたい,とKOF開発チームは語っています.さらに,新作をつくる願望も口にしており,ゲーセンでの復活さえ遂げたい,との言葉が見られます.

かつてゲーセンに出入りしていた,そして今も出入りしている者としては,色々なタイトルが復活することは期待したいところですし,またSNKの様々なタイトルに盛り上がって欲しい気持ちもあります.

ですが,まずはKOF XIVで新旧のプレイヤーの心をしっかり掴んで欲しいところです.EVOでの配信も盛り上がっておりますし,発売を楽しみにしています.

SNKおよび関係者のみなさま,期待しております.